月でうさぎが餅つきをする由来 伝説はインドと中国から

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月にはウサギがいてお餅つきをしているよ。
そんな言い伝えがありますね。

どうしてウサギが月にいるの?
お餅つきをしているのはなぜ?

その由来は、古いインドの伝説と、中国の神話から来ています。
日本に伝わって、うさぎがお餅をつくようになった由来のお話をご紹介します。

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月でうさぎが餅つきをする由来

月にうさぎがいるという伝説は、日本のほかにも、中国や韓国など、アジアに広く伝えられています。

月にうさぎがいる由来のひとつがインドの伝説。
仏教の説話がもとになっています。
各地には様々なバリエーションがあり、日本では『今昔物語集』に伝わっています。

お餅つきをしている由来は、中国の神話から。
複数のおはなしがありますが、中国の月うさぎは、神さまのためにお仕事をしていました。

インドと中国の言い伝えが日本に伝わり、うさぎは今わたしたちが見上げる月でお餅をついています。

月うさぎの由来となる、インドと中国ふたつのお話をご紹介しますね。

月にうさぎがいる由来の伝説 インドのおはなし

月にうさぎがいる由来となるインドの伝説は、仏教の説話『ジャータカ』にあります。

月のうさぎのお話

むかし。
ある森に、ウサギが住んでいました。
ウサギには、3匹の友だちがいました。カワウソとジャッカルとサルです。
4匹は仲が良く、夜はいつも語り合っていました。
ウサギは賢く「ずるいこと、悪いことをしてはいけないよ」と道徳を仲間たちに伝えていました。

満月の前の晩。
ウサギはみんなに言いました。
「あしたは聖なる日。自分が食べるより先に、飢えたひとに食べ物を差し上げましょう。」

翌日。
カワウソは魚を探すため、川に行きました。
漁師が7尾の赤い魚を釣りあげました。
漁師は魚を砂の中に埋めて、釣りの続きをするために、その場を離れました。
カワウソは漁師が釣ったを掘り返し、「この魚は誰かのものですか?」と3回呼びかけました。
誰も返事をしなかったので、カワウソは魚を自宅に持ち帰りました。

ジャッカルは、無人の小屋で焼かれたトカゲと凝乳をみつけました。
「この食べ物は誰かのものですか?」ジャッカルは3回呼びかけました。
誰も返事をしなかったので、ジャッカルは焼いたトカゲと凝乳を自宅に持ち帰りました。

猿はマンゴー畑に行きました。
熟した黄色いマンゴーを集め、自宅に持ち帰りました。

そしてウサギは。
うさぎのいつもの食事は草です。
ウサギは思います。「人は草を食べるかしら?肉でないと…」

カワウソの家に、ひとりの老人がやってきました。
カワウソは、老人に7尾の赤い魚を差し上げました。

つぎに老人はジャッカルの家に行きました。
ジャッカルは、老人にトカゲと凝乳を差し上げました。

猿は老人に冷たい水と熟したマンゴーを差し上げました。

そして最後に。
ウサギは老人に火をおこすよう依頼します。
燃える炎の前でウサギはいいます。
「わたしは草しか採れません。コメ、豆を差し上げることもできません。
ですから、わたしは、わたし自身を差し上げます」

うさぎは、自分についているかもしれない小さな虫を道連れにしないよう、3回身を振るいました。
そして、ためらいなく炎の中に身を投じたのです。

燃えさかる炎。
にもかかわらず、ウサギが燃えることはありませんでした。
炎はひんやりと、まるで、雪の中に飛び込んだかのようでした。

老人は帝釈天だったのです。
燃え盛る炎は、聖なる力で作られた冷たい炎。
うさぎの毛1本も燃やすことはありません。

「ウサギよ。おまえの献身を、この瞬間、全世界に知らしめよう。そしてこのことは忘れられることがないだろう」
帝釈天はそういって、月にウサギの絵を描きました。

これが、月にうさぎがいる由来となったお話です。
このお話は、中国、日本、韓国など、アジアに広く伝承されています。

日本バージョンの『今昔物語集』では、ジャッカルとカワウソのかわりにキツネが出てきます。
そして、ウサギは燃えて、月に移されます。

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月でうさぎが餅つきをする由来 中国のおはなし

中国の月うさぎは、玉兎ともいわれます。
玉兎が月で作るのは、お餅ではなくお薬。
その薬は、不老不死の薬とも空を飛べる薬ともいわれています。
月のうさぎがお薬を作るお話は「玉兎搗薬 」としてたくさんのバージョンがあります。

玉兎搗薬のお話には、うさぎのほかに嫦娥(じょうが)という月の女神さまが出てきます。
そのうちのひとつをご紹介しますね。

嫦娥は、夫がもつ不老不死の薬を飲んでしまい、ひとり月に住まなくてはならなくなりました。
千年の修行を積んだ仙の兎がこれを知り、月で孤独になる嫦娥をなぐさめることはできないかと考えました。

仙の兎には4羽の娘がいたので、そのうちのひとりを嫦娥のお供につけることにしました。
娘たちは初め皆それを拒みましたが、仙の兎は嫦娥の寂しさを家族に置き換えて考えるよう説得します。

もしもこれがお父さんなら、おまえたちは父をひとりで月にいかせるかい?

それを聞いて、末娘が嫦娥のお供として月へいくことにしました。

以来、月では嫦娥とともに兎がいて、仙薬を作っているのです。

月でお薬をつくるうさぎの姿は、日本や韓国ではお餅をついている姿として定着しました。
日本では中秋のお月見では、お団子をお供えしますから、なんとなく納得ですね^^

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