食欲の秋。
食べ物が出てくる絵本は、子どもたちも大好きです。
おはなし会の現場では、絵本のなかのおいしそうなイチゴをつまんでモグモグする子どももいます。^^
食べ物を題材にした絵本はたくさんありますが、大型絵本にはどんなのがあるかな?
おはなし会で楽しめる、大きな絵本をご紹介します。
『からすのパンやさん』
『からすのパンやさん』
かこ さとし/絵と文 偕成社
森のカラスのパンやさんに、かわいい4羽のひなが生まれました。
子育てをしながらパンを焼くパンやさん。
ついついパンが焦げてしまいます。
焦げて失敗したパンは子どもたちのおやつに。
それを見たお友だちのカラスは、自分たちもお店で買いたいなと言いました。
そこで、からすのパンやさんは、たくさんのパンを焼きました。
それを聞きつけた森のカラスたち。
噂が噂を読んで、消防や警察が出動するほどの大騒ぎになってしまいました。
でもね、カラスのパンやさんは、あわてない。
しっかり、パンを売りますよ。
大型絵本になる前の『からすのパンやさん』の初版は1973年。
おとうさんもおかあさんも、おじいちゃんもおばあちゃんも、子どものころに読んだことがあるかもしれませんね。
今でも読まれづづける、『からすのパンやさん』。
子どもたちが夢中になるのは、なんといっても、見開きを埋め尽くす、たくさんの種類のパンがでてくるページです。
『からすのパンやさん』は、絵よりも文字が多い紙面デザインになっています。
そのため、大勢を前にした読み聞かせには不向きかもしれません。
でも、大型絵本なら、小さな絵も見やすいかも。
たくさんのパンが描かれたページでは、子どもたちが全部のパンを見られるよう、ページをめくる手をしばらく止めて、絵を楽しんでください。
『ぐりとぐら』
『ぐりとぐら』
なかがわりえこ/さく おおむらゆりこ/え 福音館書店
青い服のぐりと赤い服のぐら。ふたごの野ネズミです。
ふたりはお料理が大好き。
今日は森へ木の実を拾いにお出かけです。
すると、大きな卵をみつけました。
ふたりの背くらいに大きい卵です。
ぐりとぐらはこの卵でカステラをつくろう!と決めました。
でも、卵は大きくて家まで運べません。
そこでふたりは、その場でお料理をすることに。
家から大きなフライパンや材料を運んできます。
お料理を始めると、おいしそうな匂いに誘われて、森の動物たちが集まってきました。
カステラができあがり、みんなで仲良く食べました。
『ぐりとぐら』の初版は、1967年。
半世紀以上も読み継がれるロングセラーです。
ぐりとぐらのシリーズは『ぐりとぐらのえんそく』『ぐりとぐらのかいすいよく』など、どれも楽しいものばかり。
でも、やっぱり一番「おいしそう」なのは、最初の『ぐりとぐら』でしょうか。
絵本なのに、カステラの甘い匂いが漂ってくるようです。
『月ようびはなにたべる?』
『月ようびはなにたべる?』
エリック・カール/え もり ひさし/やく 偕成社
月曜日には何食べる?
火曜日には何食べる?
ハリネズミがさやいんげん、へびがスパゲティ。
一週間を順番に、動物たちと食べ物が紹介されます。
アメリカのわらべ歌をもとに作られた絵本。
エリック・カールのシンプルで大胆な絵が見開きに大きく描かれます。
歌えなくても、絵だけでも楽しい絵本。
『ひつじぱん』
『ひつじぱん』
あきやま ただし/作・絵 鈴木出版
ちいさなヒツジのパン屋さん。
ぞうさんには大きなパンを焼きます。
ネズミさんにはコロコロ小さなパンを焼きます。
「ねえねえ きょうは どんな ぱん?」
くりかえしが楽しい絵本。
『れいぞうこ』
『れいぞうこ』
新井洋行/作・絵 偕成社
白くて四角い冷蔵庫の表紙。
冷蔵庫の扉の扉を開くと、冷蔵庫の中が見えます。
「ぎゅうにゅうさーん」と呼ぶと、「はーい」とお返事が聞こえて、取り出されます。
「いちごさーん」「はーい」
「たまごさーん」「はーい」
みんなが出ていって、できたのは朝ごはん。
さいごは「いただきまーす」
繰り返しが楽しい、赤ちゃん向けの絵本です。
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