クリスマス会は、1年の中でもとびきり大きなイベント。
子どもたちも楽しみにしています。
ここでは、クリスマス会プログラムの一案をご紹介します。
子ども向けだからこそ、注意したい構成ポイントもあわせて解説。
クリスマス会プログラム構成
あいさつ
読み聞かせ 絵本
読み聞かせ 紙芝居
読み聞かせ 大きな絵本ビッグブック
パネルシアターと歌
参加型 クリスマスツリーに飾りつけ
あいさつ
クリスマス会 絵本
クリスマスの絵本はたくさんあるので、選ぶのに迷ってしまいますね。
おはなし会での絵本を選ぶなら、
- 絵本の大きさと絵柄
遠くからでも、絵がはっきり見える本の大きさと、見やすい絵のもの。 - 紙面レイアウト
ページを開いて、左右のページがひとつながりになっているもの。 - 絵と文章のバランス
文章が長すぎず、「お話を聞く」だけの時間が長くならないこと。 - お話の長さ
ひとつのお話は、5分程度。長くても10分以内のもの。
などに着目して選びましょう。
『おおきいサンタとちいさいサンタ』
谷口 智則/作・絵 文溪堂
ある丘の上に大きいサンタと小さいサンタが住んでいました。
ふたりはそれまで話しをしたことがありませんでした。
ある年、小さいサンタの家に大きなゾウからプレゼントのお願いのお手紙が届きました。
大きなサンタの家には、小さなネズミからのお手紙が届きました。
ふたりは、自分ではプレゼントを届けるのは難しかったので、協力することにしました。
クリスマス会 紙芝居
絵本の読まれ方にはいろいろなシーンがあり、おはなし会で読む絵本は、読み聞かせ向きのものを選ぶ必要がありました。
絵本と違い、紙芝居はもともと観客を想定してつくられています。
そのため、おはなし会での紙芝居を選ぶのは、そんなに難しくありません。
子どもの年齢や、会の目的にあった内容の紙芝居を選びましょう。
『ドロロンクリスマス』行事!いっしょにあてようどっちかな?
いとう かな/絵 教育画劇
12場面
クリスマスの日。忍者村のドロロン丸の修行はサンタクロースになりすましてみんなにプレゼントを届けること。
でもドロロン丸はクリスマスもサンタクロースも知りません。
赤い鬼の写真と白いひげのおじいさんの写真。
ふたつ並べて「サンタクロースはどっちかな?」と観客の子どもたちに呼びかけます。
「トナカイはどっちかな?」「もみの木はどっちかな?」
子どもたちに答えてもらう、参加型の紙芝居。
クイズ的な要素も子どもたちには好評です。
クリスマス会 大型絵本ビッグブック
おはなし会で、大型絵本は子どもたちに大人気。
絵本が登場しただけで、うわーっと驚きと期待が広がります。
大きいって特別なんですね。
クリスマス会などのいつもとは違うスペシャルおはなし会でも、ぜひ大型絵本をプログラムに組み込みましょう。
『バスでおでかけ』
間瀬 なおかた/作・絵 チャイルド本社
寒い冬の日、バスに乗って家族でおでかけ。
車窓から見えるのは遊園地や動物園、デパートなど、楽しそうなところがいっぱい。
でも、お父さんは降りようとしません。
一体どこへ行くのでしょう?
自分も一緒にバスに乗っている気分で、景色を楽しめます。
細かい絵で、すみからすみから子どもには興味深い情報がつめこまれた絵本です。
こっそりどこかにサンタさんが隠れてるかも^^
手に取ってじっくり見たい絵本でもあります。
おはなし会では、細かい描写には触れずに、バスの行方を楽しんでください。^^
クリスマス会 パネルシアター
絵本や紙芝居ばかりでなく、スペシャルおはなし会のプログラムにはいつもとは違った演目も加えたいですね。
パネルシアターに限らず、ペープサートやエプロンシアターなどもいいでしょう。
パネルシアター、ペープサート、エプロンシアターを比べた場合、演じる難易度は(個人的には)パネルシアターが一番簡単、次がペープサート。エプロンシアターが一番難しいという印象です。
また、内容によりますが、ペープサートの場合は、補助を含めて複数のスタッフが必要になるかもしれません。
そして。
パネルシアターやペープサート、エプロンシアターを自作する場合、どんなお話にするかが悩みどころですよね。
絵本には楽しいお話がたくさんあるんだけど…。
と、このときに絶対にやってはいけない大大大注意事項があります!
それは、既存の絵本を勝手に加工してはいけません!ということ。
これは、著作や出版のいろいろな権利があるから。
もしも、お気に入りの絵本を加工したいなら、出版社の許可が必要になります。
許可申請には、会の目的や規模、運営情報などを細かに申告します。
出版各社で申請フォーマットがありますので、指示された手順に沿って手続きをしましょう。
パネルシアターやペープサート、エプロンシアターなどを自作する場合は、お話の創作や、描画はオリジナルで!が基本です。
自作の労力を軽減するには、フリーのイラストを使ったり、市販のペープサートの本で作るのがおすすめ。
わたしの場合、お話を再話でできる場合は自作しますが、シナリオをつくるのが難しいときには市販の本を使って作ることが多いです。
それでも時間がない!or 技術的に不安な場合は、すぐに使える市販のもので。
パネルシアター案
歌「あわてんぼうのサンタクロース」(歌詞:吉岡治 作曲:小林亜星)
子どもたちと一緒に歌いましょう。
用意する基本のアイテムは
- クリスマスツリー
- ツリーの飾り ベル、靴下、星など
- サンタクロース 表・笑顔 ウラ・すすけた黒い顔
- 煙突のある家
- 小道具に、鈴やタンバリンがあるといいですね。
パネルの真ん中には、あらかじめクリスマスツリーと煙突のある家を貼っておきます。
「クリスマスツリー。まだなんにも飾ってないの。これから飾りつけをしましょうね」と声がけをして始めます。
「ツリーを飾ろう ラララ♪」
「ベルを飾ろう ラララ♪」
「くつした飾ろう ラララ♪」と歌いながら、アイテムを貼っていきます。
最後に「お星さま飾ろう」でツリーのてっぺんに星を貼って、できあがり。
「きれいなツリーができました」
つぎに、
「あわてんぼうのサンタクロースの歌、知っていたら、みんなで一緒に歌ってね」
と声がけをします。
「あわてんぼうのサンタクロース」を歌いながら、歌詞に合わせてサンタクロースを動かします。
最後に、サンタクロースが帰っていっておしまい。
クリスマス会構成のポイント
子どもたちは、聞くだけ見るだけでは、集中が続きません。
クリスマス会では、読み聞かせばかりでなく、子どもたちも参加して一緒に楽しめるものも組み込みます。
問いかけに答えてもらったり、一緒に歌を歌ったり。
クリスマス会のプログラム構成では、ほかの演目とのバランスをとることも大切。
プログラムの内容を全部クリスマスつながりにすると、「しつこい」感じになってしまうかもしれません。
クリスマス会なら、クリスマス関連の演目でなくても、冬のお話しや雪、氷などが背景にある絵本でもいいでしょう。
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