子どもが楽しく拾ってきたたくさんのドングリ。
もしかして、食べられる?
おいしいのかなあ?
でも毒があったらこわいな。
ということで、どんぐりの安心な食べ方!
遊ぶだけじゃない、どんぐりの楽しみ方。
子どもたちもワクワクです。
どんぐりは食べられる?
どんぐりは、縄文時代から食べられていた木の実です。
縄文時代の食生活は採集や狩猟でまかなわれていました。
なかでも、どんぐりは大切な主食。採集してあまった分は大切に貯蔵もしました。
縄文土器は、どんぐりを食べるための道具にも使われていたようです。
江戸時代の百科事典『和漢三才図絵』ではどんぐりを「止牟久利」とあらわし、食用にしていたことが書かれています。
いまでも、どんぐりは郷土食として残っている地方があります。
九州の宮崎では「カシの実こんにゃく」、四国の高知県では「カシ豆腐」が伝統食として伝わっています。
このほか、岩手県ではどんぐりを「しだみ」、長野県では「ひだみ」と言い、これまでの伝統食ばかりでなく、現代風にアレンジした食べ方も工夫されています。
また、食べるだけでなく、お酒にすることも!
自分でお酒は造れないし、子どもは飲めないけれど、ちょっと興味がわきますね^^
海外では、ヨーロッパやアメリカの先住民(ネイティブアメリカン)の人たちにもどんぐりを食べる文化が伝わっています。
韓国の「トトリムク」はどんぐりで作る伝統食。
トトリはドングリ、ムク(ムック)はデンプンを固めたゼリー状に固めた食べ物のこと。
日本の「カシこんにゃく」や「カシ豆腐」によく似ています。
こうしてみると、どんぐりは食べ物だったんだなあということがわかります。
拾ったり、おもちゃにしたりだけじゃないんですね^^;
どんぐりってどんな味?
どんぐりを食べる。
として、いったいどんな味なのかな?
木の実だから、いわゆるナッツ?
とも想像するけれど。
どんぐりはナッツにくらべてあっさり系。
たいていのナッツは、食べるとそれなりに、というよりむしろガッツリ「おなかいっぱい」になりますが、どんぐりはそうでもない。
際立つ個性は感じられず、控えめに、ほんのり甘い感じです。
どんぐりに毒はある?
どんぐりには、即死するような毒はありません。
でも、気になるのがタンニン。
いわゆる「渋味」のもとになる成分です。
タンニンは、栗にもありますし、柿やお茶にも含まれるもの。
タンニン自体は毒ではありません。
でも、摂取のしすぎは禁物です!
どんぐりの食べ方
拾ってきたドングリは、まず食べられるものだけをより分けて、それからタンニンの処理をします。
食べられるどんぐりを選別
拾ってきたどんぐりを食べるには、
まず、食べられるドングリをより分けます。
たっぷりの水につけて、浮いたものは除外。
浮いたものは、虫食いだったり、乾燥しすぎで中味がスカスカです。
沈んだものだけより分けましょう。
どんぐりの渋抜き
どんぐりのタンニンは、種類によって含まれる量が違います。
タンニンがほとんど含まれない種類のものは、生で食べることもできます。
タンニンを含むものは「渋抜き」が必要になります。
渋がほとんどないドングリ
- スダジイ
- ツブラジイ
- マテバシイ
生で食べられますが、乾煎りすると、香ばしくおいしくなります。
渋が少ないドングリ
- シリブカガシ
- ウバメガシ
渋が少ないドングリは、生のまま食べることもできますが、乾煎りするのがおすすめ。
乾煎りは、殻のまま、フライパンで油なしでコロコロ転がして加熱します。
殻がはじけて危ないことがあるので注意です。
やけどに気をつけて、殻をむいて食べます。
渋があるドングリ
- ウラジロガシ
- アラカシ
- アカカシ
- クヌギ
- コナラ
- シラカシ
- アベマキ
- ミズナラ
渋があるドングリの渋抜きは、鍋で茹でこぼしを繰り返します。
重曹を加えると、渋がぬけやすくなります。
まとめ
拾ってきたどんぐり。
遊ぶだけじゃなく、食べられる!
おいしさを楽しむよりも、どんぐりを楽しむスタンスで。
自分で採ったどんぐりを食べるなんて、原始の本能が刺激されるようなワクワク。
子どもたちも大喜びな体験です。
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