七夕が近づくと、いつものおはなし会よりもちょっと豪華な「たなばた会」を開催します。
ここでは、たなばた会のプログラム案と、プログラムを組むうえで気をつけておきたいことについてお話しします。
たなばた会プログラム素案
- はじまりの挨拶
- 大型しかけ絵本『パパ、お月さまとって!』
- 紙芝居『どうぶつむらのたなばたまつり』参加型
- ペープサート「おりひめとひこぼし」(自作)
- みんなで歌おう「たなばたさま」
- おしまいの挨拶
- みんなで短冊を書こう!七夕飾りをしよう!(自由参加)
たなばた会プログラム構成のポイント
いつものおはなし会よりもちょっと豪華な特別おはなし会。
みんなでうんと楽しみたいですね。
でも、子どもたちの集中力は長くは続きません。
あれもこれもと盛り込みたいのを、ぐっとこらえて(笑)計画しましょう^^;
実質の所要時間は30分~40分くらい。
開場から閉場までに約1時間を見積もります。
コンテンツのなかで、ひとつか二つ「とびきり」の演目を用意します。
その他のコンテンツは、内容だけでなく、全体の流れを考えながら、組み合わせます。
今回の企画は、大型絵本に大胆なしかけであることで、絵本2冊分相当としてプログラムしました。
あいさつ
「みなさんこんにちは。きょうのおはなし会は、特別に、たなばた会をします。
楽しみですね。
(始めるまえに、ちょっとだけお約束があります)」(簡単に注意事項を述べる)
「では、はじまりー!」
大型絵本
いつものおはなし会ではふつうの大きさの絵本を読みますが、たなばた会では、大型の絵本で特別感をだしてみましょう。
いつもより大きな本で、子どもたちはワクワクです。
大型絵本は、新聞紙を広げたくらいの大きさの装丁です。
大きく重いため、手にもって読むことはできません。そのため、専用の書見台を使って(あるいは工夫して)絵本を安定させます。
絵本の横やななめ後ろに立って読みますが、ひとりでページを送るのが難しい場合は、補助スタッフと協力して読みましょう。
大型絵本であれば、絵本のテーマは必ずしもたなばたに関係していなくてもかまいません。
季節感をはずさないこと、楽しいことに気をつけて選書しましょう。
今回の『パパ、お月さまとって!』も七夕には関係ありませんが、夜空つながりで選書しました。また、派手なしかけがあるので、インパクトがある絵本です。
たなばたに関連する大型絵本には、ほかにも
- 『おこだでませんように』くすのきしげのり/作 石井聖岳/絵 小学館
- 『たなばたバス』藤本ともひこ 作・絵 すずき出版
などがあります。タイトルに惑わされず、たなばた会全体と調和する作品かどうか、確認することも大切です。
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紙芝居
『どうぶつむらのたなばたまつり』一條めぐみ:絵 教育画劇
笹の葉とクリスマスツリー、短冊とおみくじ。ふたつを比べて、どちらが七夕に関係あるかな?と子どもたちに問いかけ、お返事をもらいながら進行する参加型の紙芝居です。
ペープサート
ペープサートは、ふだんのおはなし会ではなかなか見られないので、子どもたちにとっても「とびきり」です。
ペープサートに適したお話は、
- 登場人物(アイテム)が少ない
- ストーリーが単純
- 動きも単純
たなばたのお話は、ペープサートにするのにぴったりです。
今回は、自作のペープサートを企画しました。
七夕のお話の登場人物は、天帝・おりひめ・ひこぼしの3人。
ほかのアイテムに機織・牛・天の川・カササギの4つ。
これらを使って、
働き者だったおりひめとひこぼしが、結婚して怠けてしまい、天の川で別れ別れになってしまう伝説を、再話で作ります。
自作が難しい場合は、市販のものを使ってもいいでしょう。
ペープサートのほかには、パネルシアター、エプロンシアターなど。機材が整えば、映画や影絵などもいいですね。
このとき気をつけなければならないのは、会場を暗くする場合。
特にたなばたは、夜空や星を連想するので、映画や影絵のほかにもブラックライトを使うなど、会場を暗くした演出を企画するかもしれません。
会場が暗くなると、小さな子どものなかには、こわくて泣いてしまう子もいます。
たなばた会に来てくれる子どもたちの年齢を考えて、慎重に企画しましょう。
会場は真っ暗にせず、薄暗い程度に。
そして、照明を落とす際には必ず声かけをしてください。
「つぎは、〇〇をします。お部屋が暗くなるのでびっくりしないでね。電気消しますよー」という感じで。
調光設備のない会場の場合は、一気に暗くするのではなく、ゆっくりと一つずつ消していきましょう。
みんなで歌おう
「たなばたさま」ささのはさらさら♪で始まる七夕の歌です。
楽器があれば、伴奏があるといいですね。
ハンドベルは、キラキラ感のある音で、七夕にもよく合います。
七夕の歌は、ほかに
- 「ほしまつり」村田さち子/作詞 菊地雅春/作曲(はるはほくとせい♪なつはあまのがわ♪)
- 「たなばたまつりのうた」佐倉智子/作詞 おざわたつゆき/作曲(おりひめぼしの はたおるおとが♪)
- 「たなばたまつり」小名木滋/作詞 弘田龍太郎 作曲(たなばたまつり ほしまつり♪)
などがあります。
おしまいの挨拶
これで、ひとまず簡単におしまいの挨拶をして、次の自由参加の七夕飾りにつなげます。
「みんな、上手に歌ってくれてありがとう!
みんなが歌ってくれたので、織姫と彦星も、お空で会えそうです!
うれしいなー。
たなばた会は、これで終わりですが、短冊を用意したので、お願い事を書きたい人は書いてね。
短冊書きたいひとーー!?」(たいてい全員が挙手します^^)
「書き終わったら、笹に飾ってねー」
みんなで短冊を書こう!七夕飾りをしよう!(自由参加)
子どもたちに毎年人気の企画です。
たなばた会前に、既に短冊をかいた子どもでも、また書きたい!と思うようです。
字が書けなければ絵でも、絵が描けなければ線でも、自由にかいてもらいましょう。
ここで、おしまいの挨拶を先にしたのは、各自に書いてもらうと、早く書き終えた子が全員の終了を待たなければならなくなるためです。
書き終わった子から、さよならできるように案内します。
全員が飾り終えたら、閉場します。
楽しいたなばた会になりますように。
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