絵本の読み聞かせは、赤ちゃんのころからをすると良いといわれています。
でも、赤ちゃんはまだ目もよく見えないし、言葉もわからない。
どんな効果あるのかしら?どんなふうに読んだらいいの?
そんなママの疑問に答えます。
赤ちゃんへの読み聞かせの効果
赤ちゃんの知覚
生まれたばかりの赤ちゃんに見えるのは、ぼんやりとしたモノクロームの世界。
生後1・2か月ころから、赤や黄などはっきりした色が認識できるようになり、動くものを目で追うようになります。
月齢を重ねるごとに、人の顔、目・鼻・口のパーツ、表情がわかるようになります。
手元の細かいものを認識するのは、1歳近くになってからです。
聴力は、ママのお腹にいるころから準備ができています。
はじめは「音」として聞こえ、生後3か月を過ぎるころからは「声」に気づきます。
いろいろな音の違いを感じながら、声のなかから「パパ」や「ママ」などの「単語」を真似るようになります。
やがて1歳になるころには、それら単語の意味を知って「言葉」として理解します。 「おはなし」がわかるようになるのは、もう少し先…。
読み聞かせの効果・自己肯定
このように、視覚や聴覚、言語の理解だけを考えると、赤ちゃんに絵本を読んでも無駄なのでは?と思われるかもしれません。
でも、赤ちゃんへの読み聞かせの意義は、自分を大切に思ってくれる人が、自分のために語りかけてくれているという体感にあります。
大好きな人のぬくもりを感じながら聞く、大好きな人の声。
大好きな人が自分のために絵本を読んでくれている。
この体感は、自分が愛される存在であること、自己肯定につながっていきます。
読み聞かせの効果・ママもしあわせ
また、読み聞かせをすると、脳内ではすてきな変化が起きてるという研究があります。それは、前頭前野の血流の動き。この血流の変化によって、「心が癒される」「リラックスする」「精神的に落ち着く」効果があらわれるといいます。
これは、聞いている赤ちゃんばかりでなく、絵本を読むママにもあらわれる変化だそうです。
黙読で読書をするときと、赤ちゃんに読み聞かせをするときでは、前頭前野の血流が違い、とくに「やさしく簡単な本」「慣れていて読みやすい本」を読むときに、効果があらわれるそうです。
赤ちゃんのお気に入りの絵本がみつかったら、何度もくりかえし読むのもいいですね。
赤ちゃんへの読み聞かせのコツ
おうちでの読み聞かせは、コミュニケーションを楽しみましょう。
きっちりしっかり完璧に読む必要はありません。
体勢は、赤ちゃんを膝に乗せて、後ろから支えながら、同じ方向を向いて。
まずは、優しくゆっくり絵本をひらいてください。
絵を見ます。どんな絵が描いてあるかな?と眺めてから、文字を読みはじめるといいでしょう。
発声は、特別に声を変える必要はありません。
動物の鳴き声や、もの音などは、読みたい気分で読んじゃいましょう!!
(あるとき、ふざけて全部を宇宙人ぽい裏声で読んだら、ゲラゲラ笑っていました。たまにはいいかも^^)
ページめくりは、赤ちゃんのペースにあわせて。
ゆっくり話しかける気持ちで、読み進めましょう。
言葉に合わせて絵に注目してほしいときには、指で絵を示します。
例えば、ページに赤・青・黄色の丸の絵があって、「赤い丸」と読むときに、
赤い丸の絵を指さします。
月齢がすすむと、一緒に指差ししてくれます。^^
かしこまった朗読ではないので、途中で赤ちゃんが喃語で参加してくれたら、無理に読み進めずに聞いてあげてください。
手が動くようになると、赤ちゃんは自分でページをめくりたくなって、順番に読めないこともあるでしょう。そんなときには、いったりもどったり、お気に入りのページにしばらく止まってもかまいません。
始めから終わりまで、順番に全部読めなくてもいいのです。
途中でイヤイヤになったら、そこでおしまい。
赤ちゃんのご機嫌次第で楽しみましょう
赤ちゃんへの読み聞かせ・絵本のおすすめ
絵本の大きさ・素材
赤ちゃんは、1歳前後から、絵本をかじったり、破ったりが楽しくなる時期があります。 赤ちゃんが自分で自由にさわれる絵本としては、乱暴に扱っても破れにくい、厚紙でできた絵本(ボードブック)がいいでしょう。角が丸く、薄い紙で手を切ることもないので、安心です。
大きさは、赤ちゃん向け絵本として多く出版されている20cm以下の正方形のものがいいでしょう。このタイプの絵本は、大きさも重さも、赤ちゃんが自分で持てます。
小さい絵本
『いろてんまるてん』中辻悦子/作 福音館書店
赤い丸青い丸。小さな丸大きな丸。いろんなまるが、くっついたりならんだり。
絵本の内容
1歳までの赤ちゃんは、絵や言葉の楽しさを体験することが楽しい時期です。
初めは、はっきりした色使いの、くりかえしの音が楽しい絵本がおすすめです。
つぎに、食べ物や乗り物、生活に関係あるもの、動物がでてくるものがいいでしょう。
そしてなにより、ママ自身が楽しい気持ちで読める本を!!
大きい絵本
『もこもこもこ』谷川俊太郎/文 元永定正/絵 文研出版
『もけら もけら』山下洋輔/文 元永定正/絵 福音館書店
ふしぎな擬音だけの絵本。どちらも、声に出して読むと、自然とリズムが生まれます。
大好きな人に読んでもらう絵本の時間が、赤ちゃんにとって、とびきりのハッピータイムになりますように^^
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